ラッシュ構成はルシオだけがマストピックで、他ヒーローのピックプールは非常に広いです。ラッシュ構成は自由度が高く、何をピックするかでラッシュ戦略に変化を取り入れることができます。今回の記事では、ラッシュ構成におすすめなヒーローと、そのヒーローを入れたらどんな化学反応を起こすのかについて解説していきたいと思います。
サポートピックに対する考え方
必須:ルシオ
ラッシュ構成のキモです。ルシオをピックしなかったら始まらないです。ここで考察を終わってしまうともったいないのでプレイ方針の一つをご紹介します。サウンドウェーブ(プライマリのプッシュ攻撃)は守りに使いましょう。攻めで使うサウンドウェーブも強いのですが、ラッシュ構成はスキルを適切に使用して攻守を確立しています。適当打ちは厳禁です。そして本当はスピードブーストを解説したいのですが・・・もし私がスピブの真髄を掴んでいるなら、それ専用の記事を書きたい所存です(スピブについては何も理解できていません)。
1.モイラ :フランカーヒーラー
ラッシュ構成は仲間がひと塊になっています。ということで範囲回復の出番です。それだけではありません。モイラも敵に突っ込むので、敵にダメージを与えるチャンスが存分にあります。さらに!敵に突っ込むリスクを負いながら生き延びられるサポート!フェードのおかけですね。敵にトドメを刺すプレイが得意なので、取りこぼしがちなマーシーやゲンジを狙いたい時なんか良いと思います。注意したいのは取りこぼしそうな敵をフェードで追うプレイは控えたいということ。ついつい追いかけたいですが、フェードで追いかけるとモイラも狩られてしまいます。逃げた敵をバイオティックオーブで狩りきる職人技を見せるとかっこいいです。
2.バティスト :回避能力をギフト
イモータルフィールドが強すぎます。ラッシュ構成はほんの一瞬にすべての火力を集中します。その瞬間を無敵にできるなんて素敵じゃないですか!また、ミスプレイの挽回力もサポートいちだと思ってます。ラッシュ構成はCCに弱い(特にシグマCC、ボールCC!)側面があるのですが、CCが多い構成と相対する時はピックを一考したいです。そして一番輝けるのは、ULTカウンターです。敵攻撃ULTをイモータルで回避できるという切り札を持ち続けられるヒーローなのです。他にも、味方が塊まってるので、プライマリとセカンダリの同時打ちを最大限利用できるというのもポイント高いです。ピック基準ですが、回避能力の無いDPSと一緒にバップを選ぶとGOODシナジー。
3.ゼニヤッタ:フォーカスの神
ゼニヤッタの不和のオーブですね。オーブのメリットは2点。1つ目の敵被ダメアップは瞬間に火力を込めるラッシュ構成が求めているものです。もう1点は、フォーカスの明示化。たとえ野良試合であっても不和のオーブがついていれば味方はその敵をフォーカスします。チームワークにも寄与できる点が大きいですね。ホッグ・ハルトなど溶かしにくい敵にしかアクセスできそうにないときの選択肢だと思います。
しかし難点もあります。1つは、回復不足。短期戦とはいえ、ルシオ-ゼニヤッタの現在(2021年)の回復量には難があります。次に不和のオーバーキル感です。もともと高火力のヒーローをピックするので不和がなくとも溶かせるところがあります。
アンチピック:マーシー
若干話しがそれます。逆にラッシュ構成に対抗するならマーシーがおすすめです。スキルぶんまわしでキルを奪っていくラッシュ構成は、戦いの長期化、スキルクールダウン中が弱点です。ラッシュ構成がガンバって奪った1キルをなかったことにできるマーシーは、ラッシュ構成に対する答えです。ま、マーシーみたいなサポートが近くにいたらモイラに食べられちゃうんですけどね。
タンクピックに対する考え方
1.ラインハルト:チーム生存の要
盾を使った面を押し付けるプレイです。すごいプレッシャーとともにエリアを確保します。ときにはフォーカスしている敵を通り越して、残りの敵5体とフォーカス敵1体を分断するプレイも強いです。敵への接近が高速だった場合はハンマーを振り回すだけで相手のトドメをさせます。当然メイがいる場合はアイスウォールを使ったショートチャージも期待できます。ですが重要なのは味方のカバーです。味方を生かして、味方が全力を叩き込める環境を作るのがハルトのメインジョブです。
2.ウィンストン:挟み撃ち戦略
メインタンクとしてウィンストンをピックするのもアリです。全方位バリアは一緒に突っ込んでくれる味方サポートを守る盾になります。前方から守れるのが偉いです。ちょっと損なのがジャンプパックです。スピブで寄るのでジャンプパック不要の場面があります。ですが、敵の背後にジャンプして、そこにスピブで挟み撃ち、という恐ろしいプレイが実在します。(この時、敵はウィンストンバリアの中の方向に逃げるしか無い!悪夢!)スピブのタイミングとジャンプのタイミングを合わせられるかはチームの連携次第です。相手が逃げやすいポジションにいる時、例えば高台で待っている時なんかに逃げ先にゴリラが行く形が理想です。ちなみに私はヌンバニ1st攻めでキマるところを見ました。芸術でした。
3.D.va:全局面対応
サブタンクの本命D.va。味方を守る力が無いように思う人も多いですが、それは長期戦の話。短期戦であればディフェンスマトリクスで防衛できないものはありません。また、高所ケアも可能なので味方後衛を強ポジションから攻めてくる敵を封じることもできます。ボディブロック的に、こちらラッシュ一団に突っ込んでくる敵を弾き飛ばすのもD.vaの仕事です。何度も同じこと言って申し訳ないですが、これはD.vaに「なんでも屋になる」ことを求めることと同じなので高いプレイスキルが必要になります。
4.ザリア:イージーラッシュ
ザリアをここに入れたのはD.vaに比べて簡単だからです。ザリアのウリは味方を無敵にできるバブルであり、バブルは間違いなくラッシュ構成に効果的です。しかしラッシュ構成に対して決定的に不利な点があって、それはエネルギーチャージです。ラッシュは短時間で敵を倒すことを目的としているので、チャージを稼ぐ暇が無いのです。でも、しかし、ラッシュ構成を簡単に実現できるのはアドバンテージなので味方に高火力を期待できるならピックする価値ありです。もはや戦略ではありませんが「ラッシュ構成の入門」としてザリアをピックしてもいいかもしれませんが、できればシグマやD.vaが良いです。
DPSピックに対する考え方
1.メイ
近距離でしか戦えないから許されたスキルセットです。スピブとの相性は抜群です。一部の敵を孤立させるアイスウォール。スピブがあるからできる芸当です。敵孤立化が決まればその時点で勝負は決まります。ちなみにスピブが切れたあとはメイがフォーカスされがちですが、その場面ではクリオフリーズが活きるのです。
2.ソンブラ
相手に近づいて無力化するという意味ではメイと同じです。スプリット構成に対するベストアンサーだと思います。またラッシュが刺さりにくいダイブ構成にもハックはワンチャンス(逃げの移動スキルを封じる)あります。極めつけはEMPです。というのも、ラッシュ構成による強襲は、ULTにより簡単にカウンターされやすいという弱点を持っています。その点EMPは敵の特定ULT(怒りゴリラとか)をリセットする「後の先」のプレイもできるし、敵がULTを打つ前にULTを封じる「先の先」も可能。メイの止めて殴るではなく、敵をコントロールして場を制すという美しいプレイを狙います。
3.リーパー
高火力THEシンプル。シンプルってひとつの強さなのです。少し話がそれましたが、リーパーがいるから、孤立敵がタンクだったとしても成立するのです。コイツは逃げスキルもあるのがニクいヤツです。地味ですが、ULT中のスピブコンボもなかなかに強いです。敵構成が押しつぶせる構成であれば迷わずピックです。
4.マクリー
リーパーと同じく近距離火力枠。リーパーと違うところは中距離も牽制しつつ、CCチェーン。グっとよったときに、まずフラバン。フラバンから復帰したときにはフリーズorハック。一人を倒すのに特化したチームを作り上げます。CCチェーン戦略は対ダイブ構成に刺さります。というのも、ゲンジやウィンストンを囲ったところですぐ逃げられるからです。逃げられる前にCCチェーンです。そして忘れてはいけないのは、スピードハイヌーン。ハイヌーンとスピブが組み合わさったときの万能感は一度は体感するべき経験です。褒めまくりましたが、逃げスキルがないのでザリアやバップがほしいです。
5.シンメトラ:オフアングラー
意外ですよね。変わりダネであることは間違いないですが、シンメトラピックには明確なコンセプト「待ちカウンター」を狙えます。例えば、防衛側が完全に待ちの体制であるアサルトに対しても敵後衛に奇襲をかけることができます。また、ヌンバニのように高所が多いマップであっても、攻めの時に高所にテレポートしてからラッシュを始められます。相手が想像していない位置(オフアングル)から攻められるので敵の待ちスタイルを崩せます。シンメトラ自体も近い距離で戦うのが得意です。逃げスキルが無いので、一回の攻めで敵を落とせなかったらツラいです。オーバータイム直前のワンチャンスに投入するのとかどうでしょう?